症例紹介Cases
下顎臼歯部の欠損に対して骨造成処置を行い、インプラントを埋入して機能回復させたケース
治療前
右下の奥歯は、硬いものを食べていたら割れたそうです。歯が無いところを補うために、歯を削りたく無いので、義歯かインプラントを検討されて来院されました。
レントゲン写真
相談の結果、なるべく歯を削りたく無い気持ちが強い患者様で、レントゲン確認し、骨の状態も良さそうでしたが、3次元的診断では、幅が部分的に足りないため、一部骨を増やす処置を行いつつ対応する事となりました。
骨造成処置
インプラント手術を行うにあたり、ご自身の骨が足りない場合には、主に牛が原材料の、国内で認可を受けた骨補填材を使用します。これにより、足りない部分を補っていきます。
インプラント埋入処置中
必要な環境が整っていることを確認して、インプラント埋入手術を行います。
治療後
インプラントについては特に、体の中に元々存在しない物ですので、自身の歯と比較して抵抗力は弱いです。ですので、しっかりとした周りの組織が必要なのと、適切なメインテナンスが重要となります。インプラント周囲の歯肉が薄かったり足りないと、汚れが溜まりやすかったり、清掃がしにくい状況となります。
それを避けるために、ご自身の口蓋より、一部歯肉を採取し、必要な部位へ歯肉の厚みの改善のために移植(FGG)を行います。採取した口蓋の歯肉は1ヶ月程度で治癒していきます。主な利点は、上述しましたが、欠点については、外科処置をしなくてはならない事、インプラントに併用する処置のため保険適応でないので費用がかかる事、治療期間がかかる事ですが、長きに渡り維持するために必要不可欠な場合があります。
レントゲン写真
歯が無かった状態のレントゲン写真と比較して、インプラントが適切な位置に問題なく存在している事が確認できました。
- 治療期間
- 約1年
- 費用
- GBR(下顎の骨造成手術):13.2万円(税込)
インプラント治療:50.6万円(税込)
FGG(歯ぐきを厚く頑丈にする手術):11万円(税込) - リスク
- GBR、FGG、インプラント治療を行う事により、手術中、術後感染すると、粘膜の裂開、顎骨を含めた歯周組織へのダメージを与える可能性があります。そのリスクを避けるために、CT撮影、サージカルステントなどの画像診断、治療用の専用器具利用などで対応しています。
治療費、期間、リスクはあくまで参考(目安)であり、患者個々の状態により異なる場合があります。結果を保証するものではございませんので、必ず主治医と相談してください。